大相撲名古屋場所2025:IGアリーナでのこけら落としと江戸時代の相撲小屋の復興
2025年の大相撲名古屋場所が新会場IGアリーナで開催。江戸時代の相撲小屋を現代に蘇らせた建築デザインとその歴史的背景を紹介。

2025年の大相撲名古屋場所が、新会場である名古屋市北区のIGアリーナで開催されます。この新設アリーナは、最大収容人数1万7000人を誇る国内最大級の規模を有し、名古屋場所が開業後の最初のイベントとなります。天井の高さは約30メートルで、堂々のこけら落としとなる予定です。
IGアリーナのデザイン
この施設のデザイン監修を手掛けたのは、著名な建築家である隈研吾氏です。隈氏は、樹形を模した象徴的な外観デザインを採用し、館内の通路の天井にも木型がはめ込まれています。建築中、隈氏は現場視察に訪れ、かつて興行を催していた相撲小屋からも着想を得たとされています。
江戸時代の相撲小屋の復興
隈氏は、「昔の相撲小屋は木組みの屋根の下で相撲を取っていた。それを現代に蘇らせることができるかもしれないという思いがあった」と語っています。江戸時代の興行小屋は、場所ごとに丸太で骨組みし、よしず張りの小屋が建てられ、その都度壊されていました。こうした風情が込められ、令和に受け継がれたことは非常に喜ばしいことです。
名古屋場所の歴史
現行の年6場所制が定まった昭和33年、同年6番目の本場所へ昇格したのが名古屋場所でした。当時は中区にあった金山体育館で行われ、飛行機格納庫だった場所を転用した会場には冷房設備がなく、「熱帯場所」や「南洋場所」とも呼ばれていました。館内に氷柱を置いて暑さをしのいだこともあったそうです。
現代の名古屋場所
冷房が備えられた愛知県体育館(ドルフィンズアリーナ)は名古屋城二之丸御殿跡に完成し、昭和40年から場所の会場になりました。土俵は移っても、7月の名古屋は酷暑のただなかにあって、力士も食事や睡眠、体調管理にはことさら気をつかう必要があります。現在の酷暑は、南洋場所などという風情を感じさせるようなものではなく、年々深刻さを増しています。
2025年の大相撲名古屋場所は、新会場IGアリーナでのこけら落としとともに、江戸時代の相撲小屋の復興を感じさせるイベントとなるでしょう。