ハースF1の復活劇:日本GPでの経験に基づく推測が導いた勝利
ハースF1が日本GPでの経験に基づく推測を活用し、マシンの問題を解決。小松礼雄代表の戦略が勝利を導いた。

2025年シーズンのF1開幕戦オーストリアGPで、ハースF1はエステバン・オコンとオリバー・ベアマンがタイムシート下位に沈むという悪夢のスタートを切った。小松礼雄代表は、この状況を「気分が悪くなるほど」と表現し、問題の解決に目を向ける前にチームの状況を深刻に受け止めた。
問題の背景
ハースVF-25は高速域での不安定さという問題を抱えていた。バーレーンでのプレシーズンテストでは顕在化しなかったが、オーストラリアGPのアルバート・パークのターン9〜10のバンピーさがトリガーとなり、この問題がタイムに大きな影響を及ぼした。
解決への道
小松代表は、チームが昨年のVF-24最終段階から今季マシンを製造するまでの開発を一歩一歩振り返り、高速域での不安定さを生み出す原因を突き止めた。風洞における空力テストの限界が原因のひとつであり、実際のサーキットの路面状況を完全に再現することは不可能だった。
日本GPでの成功
第3戦日本GPでは、アップデートされたVF-25が鈴鹿を走り出し、チームの懸念は解消された。ベアマンは10位フィニッシュを果たし、同様の高速型サーキットでのパフォーマンス向上の可能性が示された。小松代表は、日本GPの後に風洞テストを実施したことで理論が正しかったことが裏付けられたと語った。
今後の展望
小松代表は、鈴鹿での成功が翌戦のイモラに向けての自信に繋がったと述べた。絶対的なペースはそれほど上がらなかったかもしれないが、マシンが高速コーナーに対してより影響されにくくなったのは確かだ。シルバーストンでのパフォーマンス向上が期待される。