桃田賢斗の新たな挑戦:バドミントン専用体育館の夢と未来

桃田賢斗が語るバドミントン専用体育館の夢と、日本代表引退後の新たな挑戦。選手育成と競技の魅力を広めるための取り組みとは。

桃田賢斗の新たな挑戦

圧倒的な実力と甘いマスクで若い頃から注目を集めてきたバドミントン選手、桃田賢斗。彼は長期にわたって世界ランキング1位の座を維持し、日本バドミントン界の“顔”として活躍してきました。しかし、違法賭博や交通事故など、選手生命にもかかわるトラブルも経験してきました。多くの経験を糧に、彼が目指す未来とは――。

引退後の生活

日本代表から引退し、海外遠征もなくなった現在の桃田賢斗は、NTT東日本でコーチ兼任として活動しています。練習にかける時間や情熱は変わらないものの、休日は普通の会社員と変わらない生活を送っています。

「月曜から土曜までは練習で日曜日が休み。ただ休みの日も午前と午後に30分のランニングだけは欠かさないようにしています。それ以外の時間は家でのんびりYouTubeやNetflix観たり、映画行ったり、ゲームセンター行ったり、サウナとかショッピングに行ったり。同世代の会社員と変わらないような生活ですよ(笑)」

結婚と理想の女性

30歳を迎え、結婚なども意識するようになってきた桃田賢斗。理想の女性について語ります。

「結婚したり、子供を育てたりという未知の体験をしてみたいという気持ちはあります。理想の女性ですか? うーん、難しいなあ。ひとつ挙げるなら、しっかりしている人ですかね。僕がけっこう脇が甘い人間なんで(笑)。あとはバドミントンに興味がない人。バドミントンのことを知っている人だと、いろいろ気をつかっちゃうと思う。中学時代からほぼ人生バドミントン100%の生活を送ってきたので、パートナーといるときくらいはそこから離れたいし、バドミントン選手ではない単なる桃田賢斗でいたいかな。バドミントンに興味ない、桃田賢斗も知らないという女性が理想です」

バドミントン専用体育館の夢

プレイヤーとして活躍できる時間はもう多く残されていない桃田賢斗。その後の人生についてはどう考えているのでしょうか。

「バドミントンしかしてこなかったので、いろいろなことにチャレンジしたい。今日みたいに写真を撮ってもらい、インタビューしてもらうのも楽しかったし、テレビとかも出てみたい気持ちがあります。でも最終的な目標は自分の体育館、バドミントン専用の体育館を建てること。僕は全国をまわって指導をしながら、その体育館でクラブチームを作ってジュニアの選手の育成をする。まだ本当に夢のような段階なので、場所とか予算とかもまったく考えていませんが、故郷の香川とか中学高校を過ごした福島とかにつくれたらおもしろいですね」

バドミントンの未来

長年、日本のバドミントン界の先頭を走ってきた桃田賢斗。バドミントンという競技のポテンシャルを誰よりも知っています。

「試合を観たことがある人ならわかると思うんですが、競技としてはすごくおもしろいんです。海外ではプロとして活躍している選手もたくさんいますし、日本もやり方によってはまだまだ盛り上がる余地はあると思っています。まずはスター選手を育てなきゃならないし、バドミントンの魅力を知ってもらうためのPRの方法も考えていかなきゃならない。そのために自分ができることがあれば、どんどんやっていきたいと思っています」

桃田賢斗のバドミントン人生

東日本大震災で練習場所を失い、自らの賭博行為で練習すらできない日々もあった桃田賢斗。選手生命の危機となる事故にもあい、それを乗り越えて五輪にも出場しました。栄光だけではなかった彼のバドミントン人生。でも、そんな彼だからこそ伝えられることもたくさんあるように思えます。穏やかな表情で自らの人生を語る彼を見ていると、いつか彼が育てた桃田チルドレンが世界で活躍するのではないかと思えてきます。桃田が進むバドミントンの道は、まだ始まったばかりなのかもしれません。

桃田賢斗のプロフィール

1994年香川県生まれ。小学校6年生のときに全国小学生選手権シングルスで優勝。中学からは福島にバドミントン留学し、富岡町立富岡第一中学校、福島県立富岡高校で全国制覇を経験。2013年からNTT東日本に所属。以後、日本代表として国際大会でも活躍。2015年に日本人男子シングルスで初めて世界的なトーナメント、シンガポールオープンで優勝。2016年に過去の賭博行為が発覚し出場停止となるが、復帰後の2018年9月に世界ランキング1位となり、2021年11月まで121週にわたり1位の座を守った。2019年に記録した主要国際大会11勝はギネス記録にも認定。2020年1月に交通事故で大怪我を負うものの、翌年の東京五輪に出場。2024年に代表引退を発表。今シーズンからはNTT東日本でコーチ兼任として活動。

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