【卓球】新制度「TTR」がもたらす試合の新たな局面:選手たちの反応と戦略
2025年の世界卓球選手権で初導入された「TTR」制度が、選手の戦略と心理にどのような影響を与えたかを探る。

TTR制度の導入とその背景
2025年5月の世界卓球選手権ドーハ大会で、卓球界初の「TTR(テーブル・テニス・レビュー)」制度が導入されました。この制度は、テニスのチャレンジ制度やサッカーのVARに似ており、主にサービスのルール違反を確認するために使用されます。具体的には、最低トスの高さ(16cm)、トスの角度、ボールの見え方(隠れていないか)などが対象です。
選手たちの反応と戦略
女子シングルス3回戦では、早田ひながチェコのマテロバに対して「サービスが隠れていた」とレビューを要求し、判定が覆りました。早田は「映像で事前にチェックしていた」と語り、TTRを戦略的に活用していたことが伺えます。一方、中国代表の選手たちは、フォルト判定が出た際に即座にレビューを申請しましたが、判定が覆らないケースが多かったものの、ルールを熟知していた様子がうかがえます。
心理戦としてのTTR
男子代表の戸上隼輔は、「ワールドカップで対戦相手のヨルジッチがレビューを頻繁に使っていたことを知っていたので、自分に対しても来るんじゃないかという不安があった」と語りました。また、木原美悠は、「自分も相手も使わなかったけれど、時間がかかるのが気になった。タイム稼ぎに使われたら嫌だなと思った」と述べており、TTRが心理戦や時間稼ぎの手段として使われる懸念も浮き彫りになりました。
今後の展望
TTRの導入により、ルールの透明性が高まる一方で、駆け引きや心理戦としての側面も顕著になりました。今後の大会で、この制度がどのように浸透し、選手たちがどう適応していくかに注目が集まります。